普段から意識することなく使っている、【言葉】
その使い方次第では、抱えている悩みが減ることもあれば増すこともあるようなのです。
【言葉】というものは、他者と対話をする時のみ使うものと思いがちですが、口癖や愚痴というものは、実は自分の耳から入り、その意味を私たちは脳で感じ、理解しています。
ある時、このような口癖を連発している人を見かけました。
お礼をするときも『すみません!』
謝罪をするときも『すみません!』
すみません、が『すいません!』の時もある。
私はその方にこう提案しました。
謝罪をしたいのであれば『申し訳ありませんでした』
お礼をしたいのであれば『ありがとうございます』
に変えてみたらどうでしょう?と。
これは、テレホン人生相談でおなじみの加藤諦三先生も動画の中で語っていましたが、口癖を変える、というような小さなことでも人生って大きく変わってしまうようなのです。
その方は、『すみません!』のおかげで、これまで誤解され続け、人間関係に大きな悩みを抱えていました。
自分はどうしていつもこうなのだろう?
どうして自分ばかりこんな目にあうのだろう?
もう、どうしたらいいのかわからない。。
と涙ながらに訴えてきました。
すぐに効く薬のないように、魔法の言葉などないのかもしれません。
ですが、人を批判せず尊重し、敬意を持って接するには日常的に使っている言葉を変えることが近道なのかもしれない。
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自分の言葉が誰かを傷つけたりすることもあります。
何気なく伝えた一言が、相手を傷つけ、またこちらも傷つけられてしまうような。
お互いが無意識的に発した言葉で傷つけあい、それが原因で崩れてしまった関係は元には戻りにくいものです。
・・・
もし、相手を傷つけるような言葉を思いついたとしたら。
立ち止まって冷静になるといいかもしれません。
私はどうして、相手にを傷つけるようなことを言おうとしているのだろう。
この、かけがえのない大切な人を、傷つけるつもりなんてないのに。
・・・
劣等感にさいなまれ、自己肯定感に欠ける人は得てして攻撃されたと感じ、優しい言葉をかけてくれた人にまで反撃をすることもあります。(そもそも攻撃をされたわけではないのにもかかわらず)
それはもうほとんど無意識的な行動ですから、気づくことはないのかもしれません。
もちろん誰もがそのような言葉や状態に当てはまるわけではないのですが、専門家としてはそのように観察して、頭と心を切り替えます。
私たちは、決して個人の感情で反応してはいけないから。
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心理療法をしていれば、必ずこのようなことに出遭います。
セラピーの危機は必ず訪れます。
出遭ったとしてもひるまず、過度に反応せず、時に受け流せなければなりません。
売り言葉に買い言葉では、アマチュアと同じです。
心のバランスが整えられ、自分らしく生きていればこのようなことはありません。
ストレスを抱えていたとしても微笑みを絶やさず、他者を批判しない。苦しいのなら苦しいと伝え、辛いのなら辛いと伝える。
助けてほしいときは助けてくれと叫ぶ。
勇気を出して本当の気持ちを伝えることから、
心のバランスは整えられていくはずです。
それに呼応して身体のバランスも整えられ健康に向かっていくのだと、私は思っています。