昨晩、奇妙な夢を見た。
私はとある研究所のような場所にいて荘厳なデスクに座っている。
白衣を着ていて、少し緊張しているみたいだ。
その部屋は研究所兼診察室で、右に視線を移すと患者さんとそのご家族が不安そうな表情でひと塊になっている。
デスクや椅子は年代もので、黒光りしている。
私はなぜ緊張しているのだろうか?
それは、最近雇用された非常勤の心理検査担当だから。
しかもその心理検査を、私は自信を持って扱えないらしい。
ただ、その自信のなさを他の白衣を着ている先生方は知らない。
私は聴診器を白衣のポケットにしまい、神妙な面持ちで質の良い椅子に浅く斜め座りをしている。
ホワイトボードには、本日の段取りが書かれている。
その2番目には『鈴木の心理検査の結果』云々とある。
もう、腹を決めるしかない。。
経験豊富な先生方が、分厚い専門書を胸に抱えてこちらをチラッと見やる。まるで腹を探っているかのように。
ご家族は相変わらず不安そうな表情で一点を見つめている。
私が行う心理検査は、ロールシャッハだったか、それともバウムテストか。それすらも忘れているらしい。
聴診器を使っていったい何をするんだ?
脈でも取るのだろうか。。。
半ばうなされながら薄目を開ける。
ベッドサイドの時計は午前3時を指している。
コチ、コチ、コチ、と音にならない針が時を知らせてくれる。
このような印象的な夢を見た時に、あなたは夢占いをするだろうか。
空を飛ぶ夢は、、人を殺す夢は、、
私は、ただ感じることにしている。
心理の学びを始めた頃からは、根拠のないものについては信用をしなくなったから。
かといって、夢判断をしてもらいたいとも思っていない。
2018年に参加した、ユング心理学会で購入した書籍には、長い期間かかって夢判断を行う実録が書かれていた。
味わう。コミットする。
夢や思い出、クライエントさんたちとの対話。
味わうことでさえも、マインドフルネスなのかもしれない。
大変な夏ではあるけれど、こういうときこそ自分を失わずにありたい。